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2024/05/04 01:44 |
カメラ小僧をやめた理由
私はずっとカメラ小僧だった。
小さい頃からカメラが好きで、
家族や友達や犬や猫や鳥や、好きなものを撮るのが好きで。
花のみちで「入り出」を撮りはじめたのはその延長。
学生時代は入り浸ってお稽古入りするスターさんをよく撮っていたものだ。
大人になってからも、退団者の最後のパレードだけはファインダー越しに見送るのが私の「儀式」だった。
何年も、ずっとそうやってきた。

そんな私がカメラを下ろしたのは彩輝直サンのさよならを見送った時だった。
彩輝サンは、大劇場の門を出る最後の一瞬、ファンを振りかえった。
その、微笑み。
綺麗すぎた。
まぶしすぎた。
幸せな光がいっぱいで、まぶしかったのだ。

スターはいつも舞台でライトを浴びているもの。
だが、最後のパレードでは逆だ。
光は退団者の内側から放たれる。
真っ白な光がファンのほうへむかって燦々とふりそそぐ。
・・・逆光になるのだな。

こんな光は手に負えないと思った。
私の腕前では、この輝きを撮りきることなどできはしない。
どんなに素早くシャッターを切っても、
どんなにうまく表情をとらえても、
ただ形をなぞることしかできない。
できあがってきた写真はうまく撮れていたが、もう粗い画像にしか見えなかった。
そして私よりも下手な画像を載せている新聞記事に腹を立てたりもしたものだ。

だから、もうやめたのだ。
写真を残すより、光を反射する壁となって、
拍手と笑顔で返したほうがずっといいと思ったからだ。

話は変わる。

先日、雪組サンの千秋楽を見送ったとき、必死の場所取り争いをくりひろげるカメラ小僧を何人も見かけた。
・・・ファン会のガードが崩れちゃったせいで、エライことになったのだ。
すこしでも前に出ようとする人、
隣の人を押しのけようとする人、
後列からレンズだけでも押し出そうとする人。
人は、カメラを持つとより積極的になるものなのだ。
きっと私もあんなふうだったのだろう。

やがて場所取り争いに敗れた若い女の子が、こう言うのが聞こえてきた。
 「もういいや。あきらめた。
  私は写真じゃなくて心をとるわ。
  この目でしっかり見届けるから!」
そして、その子があとで言ったのだ。
 「コムちゃん、ペガサスに乗ってるみたいだね」
と。
・・・彼女は、しっかり見届けたのだと思った。
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2006/11/02 22:47 | 宝塚雑談
マイノリティの悲しみ
前に日記の中で書いた話だが。
ここにも書いておく。
自虐的です。

***************************************

自分は宝塚ファンですと、カミングアウトしている人の割合はどれくらいなのだろうか。
「隠れ宝塚ファン」は一体どれくらいいるのだろうか。

私が住んでいるのは関西なので「歌劇」の存在を知らない人はまずいない。
それでも「宝塚ファン」はやっぱりマイノリティなのだ。
認知度が高いぶんアンチも多い。
 「好きなんです、タカラヅカ」
と言ったとたんに
 「え~・・・タカラヅカぁ?」
半音高めの声でかえってくる。

これが劇団四季ならいい。
吉本新喜劇でもいい。
だが、タカラヅカとなると。
ただそれだけの理由で変人の烙印を押されてしまいかねない。

理由はただ「女どうしでラブシーンを演るケバい劇団」というだけではない。
以前、面と向かってこう言われたことがある。
 「宝塚ファンはキモい。
  女どうしで何が『素敵』やねん。『カッコイイ』やねん」
・・・言うてくれるやないけ・・・。
 「劇場の前の道を通ったら、いい年した女がおそろいの服着て道端にしゃがみこんで『いってらっしゃーい!』て手ぇ振ってたわ。宗教団体かと思った。
  あれはキモイ以外の何者でもないやろ」
・・・うーん。たしかに。
納得してしまう自分が悲しかったり。

彼女はこうも続ける。
 「宝塚ファンてなんでデブが多いの?
  なんであんな不細工な服着てるの?」
・・・まさかチケット代にお金をつぎこんでしまうから、とは言えないじゃないか。

最後に彼女はこうしめくくった。
 「高校の時クラスに宝塚ファンがおってな。
  パンフレットとかビデオとか教室に持ってきて、見せてくるねん。
  『この人が○○さん!かっこいいでしょ?』
  『この人とこの人、どっちがいい?』
  どっちでもええわいな。
  『ビデオかしてあげる。絶対ハマるから!』
  見たないわ!
  ほんま、しつこかったわー」

彼女が宝塚を嫌いなのは、宝塚ファンを嫌いなのは、ただ高校時代のその子が嫌いだったせいかもしれない。
ひとの好みに文句を言うなんて最低だし、彼女の言ってることは酷いことだ。
それでも私は反論できなかった。
キモいと言われて反論できなかった。
一部は当たってると思ったからだ。
強烈な宝塚アンチをつくっているのは舞台よりもファンかもしれないと、
それが現実だと思ったからだ。

・・・じゃあ、私はどうすればいいのかと。

とりあえず、自戒のため。

2006/07/18 18:43 | 宝塚雑談
ファントムのせい?
今日の夕立は凄かった。
雷がガンガン落ちまくっていた。

大劇場でも落雷・停電があったらしい。
私の母が『ファントム』を観にいっていたのだが
 「一幕の終わりのほうで真っ暗になっちゃってね」
と報告してくれた。
・・・一幕の終わりといえば、怪人ファントムが現れてクリスティーヌを攫い、シャンデリアが墜落して、オペラ座が大混乱に陥る場面だ。
シャンドン伯爵が
 『クリスティーヌ!』
と叫んだあと、暗転が5分間くらい続いたらしい。

 「もう本当に真っ暗けになっちゃって。
   『落雷のため中断します』
  ってアナウンスが入ったんだけどねえ。
  どうせなら
   『ファントムが暴れて、照明を破壊しました』
  ってことにすればよかったのに!
  劇場側も気が利かないわねえ」
・・・いや、そんなアナウンスされても困るんですが。

他の場面ならいざ知らず、まるでファントムがシャンデリアを壊したせいで真っ暗になったかのような、タイミングのいい落雷だったという。
そういえば『浅茅が宿』の新人公演ではお化け場面で落雷し、演出なのか不具合のためなのか、やたら恐ろしげな雰囲気になっていたと、観た人が言っていた。

芝居と気象がリンクする。
ちょっとコワイ。
でも、おもしろい。

2006/07/14 19:12 | 宝塚雑談
ローマの酒飲み・トレボニウス
『暁のローマ』でカエサル暗殺を企む連中はおもしろい奴が多い。
中でも私のお気に入りはトレボニウス(越乃リュウさん)。
彼は熱い。
いつでも熱い。 
吠え、猛り、拳を突き上げて、若手ひしめく暗殺団で野郎度とおっさん度とドメスティック・バイオレンス度を同時にアップさせている男なのだ。
職業は長距離トラックの運転手とみた。

 「気持よく飲みたい~!」
と叫ぶ彼の家は、空の一升瓶がゴロゴロ転がってる畳部屋かもしれない。
 「壊したい~!」
と叫ぶ彼は、若き日に銀行強盗に失敗してお巡りさんに包囲されたことがあったかもしれない。
トレボニウスが
 「難しいことは分らない~」
と言うからには、ほんとに政治のことなんて分っていないんだろう。
腕っ節を見込まれて暗殺団に入ったに違いない。
そんな彼が
 「バカ騒ぎがしたいだけ、それが男!」
と歌えば他の人とは段違いの説得力を帯びてくる。

私はそんなバカ男代表・トレボニウスが愛おしくてなりません。

しかし。

カエサル暗殺の相談の中で、
 「アントニウスは殺さないでおこう」
というブルータスの意見に真っ先に賛成して、
 「カエサルが死んでも、あいつはそれをネタに笑うような奴さ!」
と言ったのは彼ではなかったか。

それなのに計画が失敗したとき
 「やっぱりアントニウスを殺しておけばよかったんだー!」
と、他人のせいみたいな言い方をしたのも彼ではなかったか。

・・・おいこら、トレボニウス!

そしてそのあとの逃げっぷりも見事。
この場面はみんなそうなんだけれども。
泣きすぎ。
ビビリすぎ。
腰、くだけすぎ。
さっきまで「ケンカ上等!」って吠えてたくせに、君、逃げすぎ。

髪型がどこか「夏美よう」っぽいトレボニウス。
皆さんがローマでお会いになったら、可愛がってあげてくださいね。

2006/06/14 00:13 | 宝塚雑談
花のみちの桜
桜満開の花のみち。
写真を撮ったんで並べてみました
(スタートボタンからお入りください。)
ケータイ写真だから画像が汚いうえに桜の写真も少ないですが、
雰囲気を味わいたい方はどうぞ。

2006/04/07 11:40 | 宝塚雑談

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